先日、久しぶりに実家へ帰って、87歳になる母と何気ない会話をしていたときのこと。
「最近、夜に足がつるのよ」
「朝、起きると頭がふらっとすることがあるの」
——そんな言葉にドキッとして、詳しく話を聞いてみたところ、どうやら水分をあまり摂っていないことが判明。
年齢的に心配もあり、「これはきちんと対策しなきゃ」と思ったので、今日は高齢者の水分補給について私が実践していることを書いてみます。
高齢者に水分不足が起きやすい理由
のどの渇きを感じにくくなる
高齢者は加齢に伴い、のどの渇きに対する感覚が鈍くなると言われています。
そのため、体が水分を欲していても自覚がないまま過ごしてしまうことが多いのです。
脱水による症状が出ても気づかないことも
母の場合もそうでしたが、
- 夜間の足のつり
- 起床時のふらつきや頭のぼんやり感
これらは軽度の脱水症状が原因だった可能性が高いとのこと。
特に夏場は、汗で水分が失われやすくなるので注意が必要です。

我が家で始めた水分補給サポート
ドラッグストアで「水分セット」を準備
実家の冷蔵庫には、すぐに飲めるように以下を補充しました:
- 麦茶、ルイボスティー(ノンカフェイン)
- 薄めのスポーツドリンク(ポカリなど)
- 経口補水液(OS-1など)
- フルーツ味のゼリー飲料
- ヨーグルトや寒天ゼリー
飲むのが億劫にならないよう、母の好みに合わせたものを中心に選びました。
「飲んだ?」と定期的に声かけ
帰宅後も数日に一度、電話で必ずこう聞いています。
「今日は何飲んだ?」
「ゼリー、食べた?」
この“ひと言”が母にとって良いリマインダーになっているようで、「あっ、飲まなきゃ」と思い出すきっかけになっているようです。
1日何回? どのくらい?
一度にたくさん飲むのは大変なので、1日に7~8回、コップ半分(100ml前後)ずつを目安にしています。
食事と一緒に、間食のときに、テレビを見ながら…など、“ついで”に飲めるシーンを増やしてあげると自然と習慣づきます。
食べる水分も活用する
母は甘いゼリーが好きなので、フルーツゼリーやヨーグルトを常備。
こうした「食べる水分」も、水分補給の一環として役立っています。
常温や白湯にする工夫
冷たい水はお腹が冷えると言うので、朝は白湯、日中は常温の麦茶など、体に負担をかけにくい飲み方を意識しています。
注意点とマナー
高齢者には、利尿作用のあるカフェイン入りの緑茶やコーヒー、アルコールなどは控えめにするのが安心です。
また、糖分が多すぎるジュースや甘すぎるドリンクも、飲みすぎには注意が必要。
最後に:できることを、できる範囲で
母のように、普段元気そうに見えていても、水分が足りていない高齢者は少なくないそうです。
「自分は大丈夫」と思っていても、体の中では少しずつ水分が足りなくなっているかもしれません。
声かけ+備え=安心
「飲んだ?」と声をかけること、
冷蔵庫に好みの飲み物をそっと用意しておくこと——
ほんのちょっとの心配りが、日々の健康につながると実感しました。
私たち家族ができることは、小さいけれど大切なこと。
これからも母が元気に過ごしてくれるように、無理なく・楽しく・続けられる水分補給を、支えていきたいと思います。
同じように高齢のご家族がいらっしゃる方は、ぜひ一度「最近どれくらい水分とってる?」と聞いてみてくださいね。
きっと何かヒントが見つかると思います。