実家の年老いた両親の楽しみのひとつが、毎年春になるとやってくるツバメの観察です。
巣作り、子育て、そして巣立ちまで、まるで家族のように見守っているツバメたち。
ところが、今年はとても悲しい出来事がありました。
せっかく作られたツバメの巣が、カラスに襲われて壊されてしまったのです。
中には温めていた卵がありました。両親は、戻ってこないツバメたちを何度も見上げ、静かに落ち込んでいました。
自然の厳しさとはいえ、少しでも守ってあげられたら――。
そんな思いから、今回はカラス対策についていろいろと調べてみました。
ツバメの天敵「カラス」
カラスは知能が高く、特にツバメの卵やヒナを狙って巣を襲うことがあります。
巣がある場所を覚えて繰り返し襲撃することもあるため、一度目をつけられると厄介です。
効果的なカラス対策
巣の周囲にネットを張る
カラスが巣に近づけないように、ツバメの巣の周囲に園芸用の防鳥ネットを張るのが効果的です。ツバメは小さい隙間から出入りできますが、カラスは入れません。
CDや反射テープを吊るす
光の反射を嫌うカラスの性質を利用し、CDや市販の反射テープを巣の近くに吊るしておくと、一定の効果があります。ただし、カラスが慣れてしまう場合もあるので位置や種類を定期的に変えるのがおすすめです。
カラスの天敵「カラス模型」や「フクロウ模型」
ホームセンターなどで販売されているトンビやフクロウの模型を近くに設置しておくと、警戒して近づかないこともあります。
巣の位置を高く、安全な場所に誘導
ツバメが巣を作る場所を工夫することも重要です。カラスが物理的に近づきにくい高い場所や、入り口が狭い場所に巣作りを誘導するために、下地を設置するのも一つの方法です。
カラス対策 両親への提案
来年またツバメが戻ってきたときのために、今からできる準備を一緒にしようと両親に提案しました。
壊された巣の跡はそのまま残して、ネットを張る計画を立て、反射テープや模型も準備する予定です。
ツバメの命を守ることは、両親の心を守ることでもあると改めて感じました。
ツバメは人の近くに巣を作ることで天敵から身を守ろうとします。私たち人間にできることは少ないかもしれませんが、工夫と少しの手間で彼らを守る手助けができるかもしれません。
来年こそ、無事に巣立つツバメたちを、両親と一緒に見送れますように。