中森明菜ちゃんのことを初めて知ったのは、まだ私が中学生の頃。
「スター誕生」に出ていたあのときから、私の心は完全に掴まれてしまいました。
あの儚げな雰囲気、でも芯のある眼差し。なんていうか、画面越しでも彼女の魂が伝わってくるような、そんな感じ。
デビュー曲の「スローモーション」。あのレコード、今でも持ってます。

小遣いで買ったシングルだったなぁ。針を落とすと流れる、あの甘くて、少し切ない歌声。今でも聴くと、胸がキュッとなります。
ドキドキしながらファンレターも送りました。今思えばちょっと恥ずかしいけど、あの頃の私の真っ直ぐな想いが詰まっていたと思う。
だからこそ、今回の「ジゴロック2025」出演は、私にとって本当に特別なニュースでした。
10年ぶりのステージ。映像でしか見られなかったけど、画面の中の明菜ちゃんを見て、胸がざわつきました。
ジゴロック、二日目も楽しみますっ! pic.twitter.com/YdplkV4gwL
— 中森明菜|AKINA NAKAMORI (@akinan_official) April 20, 2025
「…誰?」
そう思ってしまった自分に、少し罪悪感もありました。
でも、やっぱり見た目も、佇まいも、歌い方さえも、あの頃の明菜ちゃんとは違って見えた。
メイクのせいもあるかもね。
もちろん、歳月が経って人は変わる。私だって鏡を見て「あれ?」って思うことはしょっちゅうある。
でもそれだけじゃない、なにか“本質”が違うような感覚。
Xでも「別人説」がたくさん出てて、正直ちょっと安心した部分もありました。
私だけじゃなかったんだって・・・。
もちろん、今の明菜ちゃんを否定する気持ちはないんです。
むしろ、また人前に出てきてくれたこと、それ自体は嬉しいこと。
でも、私がずっと心の中で思い描いていた明菜ちゃんは、あんなににこやかに、ただ「昔の曲を歌う人」ではなかった。
もっと、影を背負っていて、観る者の心をかき乱すような存在だった。
あの頃の明菜ちゃんは、もういないのかもしれない。
それでも、私の中には、スローモーションのイントロが流れるたびに蘇るあの人がいます。
高校生の私が、ファンレターに込めた「これからも頑張ってください」という言葉が、あの頃の明菜ちゃんにちゃんと届いていたと信じたい。
そして、もし本当に「別人」だったとしても――
私は、あの時代に「本物の中森明菜」に出会えたことを、誇りに思っています。
もしライブやフェスがあれば、中森明菜ちゃんの現在が別人であろうがどうであろうが見に行って大きな声で
「明菜ちゃん」コールをしたいと思います。
